生活保護でも入居できる施設はある?

あすてるにいただくご相談の中でも、決して少なくない生活保護の方の入居先。

以前のあすてる通信の記事で、仙台市内の施設入居にかかる費用相場は15~20万くらいだとお伝えしました。その金額感を聞くと、生活保護の方が入れる施設は無いのでは…?と思ってしまいますよね。
しかし、生活保護の方でも入居できる施設はあります。

「生活保護受給者の受入状況」を調べたアンケートでは、生活保護受給者を「受け入れている」と答えた施設の割合は以下のようになりました。

介護付き有料老人ホーム・・・10.9%
住宅型有料老人ホーム・・・54.1%
サービス付き高齢者向け住宅・・・31.7%

参考:PwCコンサルティング合同会社「高齢者向け住まいにおける運営実態の多様化に関する実態調査研究報告書(令和2年3月)(PDF)」


この結果からも分かるように、生活保護受給者でも施設への入居をあきらめる必要はありません。しかし受入枠がある施設は限られており、なおかつ空きがある状況でなければ入居は難しいのが現状です。

生活保護とは?

生活保護とは、生活保護の受給を希望する方が資産や能力など全てを活用してもなお生活に困窮する場合に、困窮の程度に応じて必要な生活保護を行い、健康で文化的な生活を送れるよう最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長する国の制度です。
2020年6月の厚生労働省の発表によると、生活保護受給世帯は約164万世帯、そのうち半分以上の91万世帯は高齢者世帯になります。

生活保護の種類

生活を営む上で必要な各種費用を補助する8種類の扶助の制度があります。

扶助の種類生活を営む上で生じる費用
生活扶助日常生活に必要な費用(食費・被服費・光熱費等)
住宅扶助アパート等の家賃
教育扶助義務教育を受けるために必要な学用品費
医療扶助医療サービスの費用
介護扶助介護サービスの費用
出産扶助出産費用
生業扶助就労に必要な技能の修得等にかかる費用
葬祭扶助葬祭費用

生活保護の受給額

支給される生活保護費は、物価や地価などの違いから各地域に「級地」という定めがあり、住んでいる地域によって「生活保護基準」が多少異なります。

厚生労働大臣が定める基準で計算される最低生活費と収入を比較して、収入が最低生活費に満たない場合に、最低生活費から収入を差し引いた差額が保護費として支給されます。
ですので、年金収入がある人でも生活保護の受給は可能です。

介護扶助・医療扶助

介護サービスを利用する場合、個人の負担額は1~2割ですが、この自己負担額の部分が介護扶助から支払われるので、生活保護受給者は自己負担なく介護保険サービスを受けられます。生活扶助や住宅扶助と違い、介護扶助と医療扶助はサービス利用による現物支給となります。

施設に入居した際は、毎月の家賃、そして食費や光熱費が発生します。このうち家賃については住宅扶助、その他生活費については生活扶助の限度額内で収まる施設を探すことになります。

ご相談はあすてるまでお気軽に!

民間が運営する有料の老人ホームより個人の費用負担が少ない特別養護老人ホーム(特養)に入居できれば理想的かもしれませんが、入居条件が要介護3以上であり、地域によっては人気で待機待ちが非常に多い特養もありますので、有料の施設の中でも比較的低価格帯で、受入枠のある施設を探す必要があります。

あすてるではこれまでにも生活保護の方のご相談を多数いただき、ご入居までお手伝いしてきました。これからもご相談者様のお悩みに寄り添って、入居可能な施設選びのお手伝いをさせていだだきますので、お気軽にご相談ください!

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