使用済み紙オムツを下水処理できる時代がまもなく到来!

2020.11.09

超高齢社会の中で、介護現場における使用済み紙オムツの処理が大きな負担となっています。
2010年から2018年の間で、乳幼児の紙オムツの生産量は1.7倍、大人用の紙オムツの生産量は1.5倍にも増加しました。少子化に伴い、乳幼児の紙オムツの使用量は減っていきますが、高齢者の介護用紙オムツは今後も増え続ける見込みです。生産量の増加に伴い、使用済みオムツの排出量も増加し、現状は重量比で家庭系焼却ごみの6~7%を占めています。

使用済み紙おむつのゴミ処理問題は、介護をする家族や施設の大きな負担に

大人用の紙オムツは、使用前は重さ50g程度ですが、排せつ物を吸った使用後の紙オムツは210gと4倍以上の重さになるため、ゴミ出し作業をする家族や介護スタッフの大きな負担となっています。
そこで、「使用済み紙オムツをトイレに直接流せたら」という発想が生まれました。それが実現すれば、ゴミ出し労力の負担軽減、ゴミ処理日までの臭気や汚物保管スペースの削減、ゴミ処理手数料の削減などに繋がります。

この発想を受け、国土交通省が今後人口減で下水道の処理能力に余裕が出てくることから「下水道への紙オムツ受入実現に向けた検討会」を2018年に立ち上げ、実現に向けて動いてきました。 
国交省は3種類の処理方式を提示した中で、今回実験的に運用されることになったのが「固形物分離タイプ」です。下水道に繋がった専用の分離装置をトイレに設置し、その装置によって固形物とオムツを分離し、し尿はそのまま下水道に流され、汚物が分離されたオムツは装置内に溜められゴミとして回収される仕組みです。今回の実験で、装置から出る排水が下水道設備に与える影響や装置のランニングコスト、収集・運搬の手間などを詳しく分析し、実用に向けて動いていくようです。

実現に大きく期待!

国交省は、検証を重ね2022年度には介護現場で実際に導入する際のガイドラインの策定を目指すとのことです。介護職の負担軽減、介護現場の環境改善につながる画期的な紙オムツの処理方法の実現がすぐそこまで見えている状況です。
実現される日を心待ちに今後の動きに注目したいですね!

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