インフルエンザ予防接種の季節です
毎年、「インフルエンザの予防接種」という言葉を耳にする季節になると、すぐそこまで冬が近づいてきたなぁ…と感じます。
インフルエンザの予防接種は、毎年受けている方もいれば、受けないという方もいますが、今年は新型コロナウイルス感染症の流行もあり、インフルエンザワクチンの需要が高まると見込まれており、過去5年で最大量(最大約6300万人分)のワクチンを供給予定と厚生労働省が発表しています。
重症化や合併症のリスクを減らす
予防接種を受けた人が必ずインフルエンザにかからないというわけではありません。予防接種を受けていてもかかってしまうことはありますが、受けていない場合に比べて重症化や合併症の発症を防ぐことができます。
インフルエンザの予防接種は任意接種ですが、重症化リスクの高い65歳以上の高齢者は2001年以降定期接種となっており、自己負担額を補助してくれたり、令和2年度に限っては、65歳以上の高齢者は無料で受けられるとしている自治体もあります。仙台市は残念ながら無料ではなく、1500円で接種可能です。
日本ではインフルエンザの予防接種が普及してから、肺炎やインフルエンザによる死亡数が減少しましたが、予防接種が任意になった1994年以降、死亡者が急増していることが明らかになりました。また、高齢者のワクチンによる死亡阻止効果が80%あったことも厚生労働省から発表されています。やはり予防接種を受けることで、感染後の重症化や死亡を防ぐ一定の効果があることは確かです。
しかし、2004年以降、日本におけるインフルエンザワクチンの定期接種率は50%とほぼ横ばいで推移しており、世界と比較すると低い水準です。接種率の向上が課題になっているようです。
コロナ禍の中、どう備える
今年はインフルエンザにかかって熱が出ても、新型コロナ感染症による発熱とすぐには見分けが付かないので、病院での受診を断られたり、しばらく自宅待機となりすぐには処置を受けられない場合も考えられます。
毎年受けていない方でも、今年は予防接種を受けておくと安心できそうですね。
できることなら公費負担で、全世代無償で受けられるようにしてもらいたいなぁと願うところです。