家族だからこそ不満が溜まる…介護疲れの原因と対処

更新日:2024.04.19

大切な家族と言えど、介護をすることは精神的負担や身体的負担が大きくなります。
特に自宅で介護をおこなう場合にはストレスを抱えこみやすく、様々なトラブルに発展するリスクがあります。今回は、介護疲れを感じやすい理由や、その解消方法をお伝えします。 

介護における心身の負担

人のお世話をするといえば、介護だけではなく育児にも当てはまります。
しかし、育児の対象である子どもは自分でできることが徐々に増えていく一方、介護の対象となる高齢者は、これまでできていたことができなくなっていく、という点で大きく異なります。
そのため、介護は精神的に疲れを感じやすい傾向にあります。

また、介護においては、時に自分と同じくらい体重のある被介護者を支えるなど、肉体的な無理が生じやすくなるために、介護者にも身体的負荷のリスクが高まります。
例えば、腰や膝、腕などは、特に負担がかかりやすく、けがにつながることもあります。
 
夜間の介護が必要な場合には、介護者が睡眠不足となり、さらに疲労が蓄積するケースも考えられます。 

介護の相談は誰にする?

先ほども述べたように、介護において精神的なつらさを感じることは、特別なことではありません。
しかし、介護に関する悩みやストレスは、個人の尊厳にも関わるプライベートな問題であり、身の回りの人に相談しづらいと感じる方も多くいらっしゃるというのが実情です。
そういった場合、どんなところに相談ができるのかをあらかじめ知っておくことで、気持ちに余裕が生まれることもありますので覚えておきましょう。

まずは、地域包括支援センターです。
行政から委託をうけた法人が設置し、地域の高齢者や家族をサポートします。
地域包括支援センターには保健師や社会福祉士、主任ケアマネジャーといった専門職が在籍し、介護の悩みのほか、医療や暮らしの支援など、無料でいろいろな相談にのってくれます。
公立中学校の学区を基準に設置されていますので、いちばん身近な相談所になるはずです。

この他、市町村の役所には、高齢者向けの相談窓口があります。 「介護保険課」「高齢福祉課」など市区町村によって名称は異なりますが、窓口での対面相談や電話相談、公民館などでの出張相談会などをおこなっていることもあります。

介護の問題はひとりで抱え込まず、誰かを頼ることも重要です。
病院で健康保険を利用するように、行政のサービスとして介護保険が利用できますから、積極的に活用していきましょう。 

介護疲れの対処

介護に関わる相談をすることである程度の精神的負担を軽減できても、介護疲れを取り去ることは容易ではありません。
いつまで続くか先が読めないのが介護ですから、疲れを見てみないふりすることで、深刻な状態に発展する可能性もあります。
その代表的な症状が、介護うつです。
介護うつとは、介護による心労によって、介護者がうつ状態になってしまうことを指します。
無気力、食欲がわかない、不眠、自殺願望を持つなど、健康に悪影響を及ぼしてしまいます。
症状が長く続く場合には、早めに医療機関を受診し、治療を受けるようにしましょう。
 
また、少しでも疲れを感じたら、レスパイト休暇を検討することも重要です。
レスパイトとは、介護生活のなかで疲れや不安を取り、一時的に心身をリフレッシュすることを指します。
訪問介護(ホームヘルプ)、通所介護(デイサービス)、短期入所(ショートステイ)などを活用し、限界を感じる前に休息をとることで、介護うつの状態まで進行させないようにしましょう。 

介護施設利用の検討

介護者が精神的、肉体的に必要性を感じた場合には、施設介護を検討することもひとつの手です。
被介護者の状態に合わせて、民間の有料老人ホームや、老人保健施設、特別養護老人ホームなどの施設を検討します。
 
一昔前は、介護は家族がするものだというイメージがありましたが、女性の社会進出や晩婚化、核家族化が進んだ現代社会では、施設へお願いすることも一般的になっています。
精神的、肉体的負担から、十分な介護ができなくなってしまったり、介護者が体を壊したりしてしまっては元も子もありませんので、ご家族で話し合って様々な選択肢を検討することで、少しでも介護の負担を減らしていきましょう。

この記事は、2024年04月19日に更新されました。
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