高齢者の自立を支援する運動機能訓練特化型デイサービス | キング・D・サービス

更新日:2022.03.22

宮城・仙台エリアの介護現場で働く人にスポットを当てたカイゴビト。
今回は宮城県蔵王町で運動機能訓練特化型のデイサービス「キング・D・サービス」を運営する株式会社信成堂の代表取締役 我妻 成さんにお話を伺いました。

キング・D・サービスが所在する蔵王町は宮城県南部、蔵王連峰の裾野に位置します。仙台からは車で約1時間ほどの距離です。
町域の約6割が山林・原野であり、貴重な野鳥や動植物が見られる美しい自然の宝庫となっています。
産業面では温泉やスキー場、大規模な酪農、農園、果樹園などその地理を生かした仕事が発展しており、デイサービスの利用者さんも過去そういった仕事に就いていた方が多いとか。
それでは、我妻さんのインタビューをお届けします。

Q1.我妻さんの日々の仕事内容を教えてください。

株式会社信成堂では、高齢者のリハビリや機能訓練に特化した「キング・D・サービス」の他にも、同施設を利用して夜間帯にメディカルトレーニングジム「キング・ジム」、敷地内に併設した店舗で「蔵王整骨院」も運営しています。
もちろん代表としての仕事も多々ありますが、それぞれの現場に立って直接施術や指導もおこなっています。利用者さんとコミュニケーションをとることでしか分からないこともあるのでその時間を大切にしています。

Q2.利用者さんと接する際、特に気を付けていることはありますか?

デイサービスの利用者さんをうちではメンバーと呼んでいますが、皆さん人生の先輩ですから、尊敬の念を常に忘れずに接することを心がけています。慕う気持ちを根底にもって接することで信頼関係が築かれるし、そういう関係だからこそメンバーの些細なことにも気付けるのかなと。いい事は共感して喜ぶし、ダメなものはダメ、というのもしっかり伝えますよ。
とはいえ、様々な症状を抱えている方がいらっしゃるので、言葉をなるべくポジティブに変換して不安になる要素の言葉は使わず前向きになれる誘導をするようにしています。
例えば、高齢者は転倒して大腿骨頚部骨折してしまう方が多いですよね。うちのメンバーにも躓いて転倒した方がいらっしゃったのですが、その方はとっさに手をついたことで足ではなく手首を骨折しました。
本人、家族はショックを受けていましたが、身体が無意識に反応して手が出ることは「しっかり体幹トレーニングができてるからですよ」「素晴らしい反応です」「身体を守ろうとしっかり反応した結果、起こるべきして起きた骨折なので名誉の骨折です!」と褒めます。
捉え方次第でリハビリへのモチベーションも変わりますからね。

Q3.施設を決める際に参考にしたいポイントを教えてください。

私たちはリハビリに特化したデイサービスですから、何か不調があってそれを改善したい!健康を維持したい!という方に向いているわけですが、どの施設でもまずは自分と同じ境遇や同じ悩みを持っている方がどのように過ごされているかを見学することでイメージがつかめると思います。
見学の際には、この施設を利用したらこういう風に過ごせそうだ、これができるようになりそうだ、と何か達成できそうな実感を掴んでもらうと自分から行きたいという気持ちに変わるのかなと思います。

Q4.貴施設の特徴や魅力を教えてください。

「自分のことは自分でできるカラダの維持」をテーマに、通常の身体機能のみの維持・向上をおこなうのではなく、筋力・体力等身体機能+認知症予防の脳トレ+嚥下・咀嚼機能向上リハを含めた口腔ケアの3方向から総合的に個人に合わせたパーソナルなリハビリを実施しています。
冒頭の通り、デイサービスは夜間帯にスポーツジムへチェンジするので、施設で使っている器具は高齢者から障害を持つ方、トップアスリートまで、誰が使っても機能が向上するものを取り入れています。その一つがリハビリ先進国ノルウェーで生まれたレッドコード。整骨院でもともと使っていたので、そこで培ってきたものを介護の施設でも生かしている形です。
この仕事をしている中で印象的だった体験として、脳梗塞が原因で車椅子が必要になってしまった70代の方がいらっしゃって。当初施設に来たときは、どうせもう歩けないんだろうとすっかりふさいでしまっていたんです。
そこから時間をかけてコミュニケーションがとれるようになり、本人も徐々に前向きにリハビリに取り組んだ結果、自分で移乗ができるようになったんですよ。そのときはスタッフも含めて喜び合いましたね。
すべての方と真剣に向き合いながら家族のような関係を築けるところも私たちの施設のいいところだと思っています。

天井からつるされたロープで身体の様々な部分を支えたり時には負荷を与えたりすることで効果的なリハビリができます。

Q5.今後の貴施設の展開はどのようにお考えですか?

施設を運営する中でそこに集う高齢者の方が介護保険自己負担分くらいのお金を稼げる場を作りたい、という理想はあります。
地域の方と一緒にカフェを開いたり、手芸の作品の販売だったり、可能性はいろいろ。蔵王という町は高齢化の進んだ町でもあるので、いろんな世代の人と交流できる機会を作りたいし、高齢者はこれまでの人生経験があるから知恵もあるんですよね。それを発揮できる場づくりをお手伝いしたい想いがあります。

施設から見渡す蔵王の山並み

Q6.最後に、今ご家族の介護と直面している方に向けてメッセージをお願いします。

介護が必要な状態になることは、本人が頑張ってきた結果の先に、たまたまそういう状態になってしまったにすぎません。
ご家族だけでは抱えきれないことも多いですから、まだ早いと思わずにいつでも相談してください。わたしたちは、介護やリハビリが必要な人に、もっと声をあげてもらいたいと思っていますよ。


株式会社信成堂は、もともと整骨院の事業からスタートして15年。
デイサービスを始めてからは8年目に突入。
長年地元の方々から愛されてきたことが伝わります。
介護事業を始めたきっかけは、高齢者の多い蔵王町で、その人たちが元気で過ごすためのお手伝いとして整骨院だけではまかなえない部分もあることをもどかしく感じ、リハビリに特化した施設を始めようと思ったからだそう。

「キング・D・サービス」という施設名の由来は、介護という言葉をマイナスイメージに捉える方も多い現状から、力強い名前を付けたいと思い命名したそうです。蔵王の「王」を連想させる素敵な名前ですね。
利用者の比率は要支援の方が4割、要介護の方が6割、そして現在、利用者の最年長はなんと95歳とのことでした。
積極的に機能訓練に取り組みながらも、笑顔あふれる楽しそうな利用者さんの姿を見ることができました。キング・D・サービスは、地域の高齢者の健康維持にとって重要な役割を担う拠点となっています。

高齢で飼えなくなってしまった利用者さんから譲り受けたというナナちゃん。
今ではすっかり看板犬です。

インタビューに応じていただいた我妻代表は、気さくで親しみやすい人柄でありながらその施術技術は高く、実際に整骨院の施術を体験したあすてるスタッフも的確なアドバイスを頂いてすっかり体が軽くなりました。
高齢化が進んだ町の現状と向き合い、高齢者の自立、地域とのつながりを大切にしたいという熱い想いが伝わってきました。

敷地内では整骨院とデイサービス/ジムが併設しています。

貴重なお話をありがとうございました!

この記事は、2022年03月22日に更新されました。

通所介護
キング・D・サービス

運営会社:株式会社 信成堂

住所:宮城県刈田郡蔵王町曲竹神西4-4

HP:https://shinseido-king.jp

通所介護
キング・D・サービス

運営会社:株式会社 信成堂

住所:宮城県刈田郡蔵王町曲竹神西4-4

HP:https://shinseido-king.jp

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