地域のつながりを大切に、絆結ぶ特別養護老人ホーム

更新日:2021.11.11

今回訪れたのは、宮城県富谷市にある「特別養護老人ホーム せせらぎの里」。
生活相談員をつとめる佐藤久美子さんにお話を伺いました。

こちらの施設が立地する富谷市は、宮城の中心地である仙台市北部に隣接しています。豊かな緑を有しながら、仙台へもアクセスしやすい環境であり、人口増加率の高い注目の都市です。伊達政宗の時代には奥州街道の宿場町として栄え、今なお江戸時代の街並みが残る地域もあります。特産品のブルーベリーも有名ですね。

それでは、さっそく佐藤相談員のインタビューをお届けします。

Q1.佐藤相談員の仕事内容を教えてください。

利用者様やご家族様の相談に乗ること、他の施設や病院、居宅介護支援事業所など関わって下さる方が常に同じ情報を共有できるように連携・調整をおこなうことが主な仕事内容です。
その中でも大きく占めるのが施設の窓口として入所相談対応ですね。
一口に相談といってもその内容は多岐にわたり、たとえば、急に介護が必要になったもののどこに行けばいいのか分からず、近くにポンと介護施設が建っていたので来てみたという方もいらっしゃいます。
また、入所希望の方でもよくよく話を聞いてみると、状態やニーズによっては特養ではなくグループホームなど他の施設が合っている場合があります。そんな時は一つの選択肢として他の施設も提案させていただきます。
一番大切なのはご本人様やご家族様の悩みを解決する選択をしてもらうことであり、生活相談員は「福祉」と「利用される方」をつなぐ仕事です。

施設入り口は季節の花が咲いて明るい雰囲気

Q2.利用者さんと接する際、特に気を付けていることはありますか?

一番は傾聴、よく話を聞くことです。
私自身の価値観でものごとを判断しないように心掛けています。
もちろん、自分の中に私なりの福祉の考え方はありますが、自分と意見が違うからと言ってそれはちがいますよと否定することはしないようにと気を付けています。
相談者の中にはただ聞いてほしい、ご自身の中である程度答えが出ていることに対して後押しをしてほしい、という気持ちの方もいらっしゃいます。
ですから、アドバイスというより、まずは耳を傾けて気持ちに寄り添うことを大切にしています。

Q3.施設の入居を決める際に参考にしたいポイントを教えてください。

施設選びは相性が大事だと思います。たくさんの施設がある中で「一番合うところ」に巡り合うためにも見学相談は複数回ってみるのがいいですね。
同じ特別養護老人ホームでも、それぞれに特色や趣があり、経営理念や料金も異なります。
コロナ禍の現在、どうしても見学に制限は出てしまいますが、エントランスの佇まい、電話や入り口での職員の対応だけでも施設ごとの雰囲気が垣間見えてくるはずです。
施設を複数回ると目が肥えてきますし、そこでの暮らしを想像してみることで「一番合うところ」が見つかりやすくなるのではないでしょうか。

Q4.貴施設の特徴や魅力を教えてください。

せせらぎの里は「広域型」の特別養護老人ホームです。そのため、他県の方にも多く入所いただいています。
一般的に、特養はその住所地の方しか入所できないというイメージがあるかもしれませんが、広域型であれば他県の方も入所が可能なんです。もともと県外に住んでいた親御さんを頻繁に会えるよう近くに呼んで入所された方もいらっしゃいます。他県の珍しい話を聞くことができるのも魅力の一つですね。
施設の部屋は全室プライバシーが保たれる個室となっており、10部屋で一つの集団(ユニット)として生活いただいています。ユニットは長期が7つ、ショートステイが1つの全80床です。
ユニット内には利用者同士が談笑できるホール、おいしそうな香りが漂うキッチン、車いすでも入浴できる機械浴のお風呂など快適に過ごせる設備が整っています。
また、2つの家族控え室、手すり付きで歩行訓練もしやすい廊下、会議室、30名以上を収容できるせせらぎホールなど全体的にゆったりとした作りになっています。来館された方にもよく広いですね、と言っていただくことが多いんですよ。
ホールを利用して敬老会や夏祭り、地域の方をお招きしての催し、敷地を利用したバーベキューなどコロナ前はその広さを活用したイベントを大々的に楽しんでいただいておりました。

今はとにかくコロナ禍が落ち着くことを願うばかりですが、直近ではようやく理美容が再開できました。
こうした小さな積み重ねで少しずつ緩和をしながら利用者にとってかけがえのない元の生活を取り戻していきたいです。
そのためにはやはりコロナ禍をしっかり乗り越えることが重要と考えています。
職員も防護服の着用方法を研修したり、万が一感染者が出てしまった場合のゾーニングをシミュレーションしたり、できる対策は万全にとっています。

地域の方を招いて講演会や勉強会なども開催しているホール

Q5.最後に、今ご家族の介護と直面している方に向けてメッセージをお願いします。

日本の昔からの考えなのか、なんとなく家族の問題は家族の中だけで解決すべきという風潮がありますよね。
でも、介護に関してはそんなこと一切気にせず頼ってほしいと思っています。
1人の生活を家族という小さい単位の中だけで支えるには、負担が大きい場合がほとんどです。その点、施設はたくさんの職員が介護の知識を持って、交代で担い合い1人の生活をお支えしています。
在宅介護の場合も、デイサービスやショートステイなど、家族の休暇としてのレスパイト利用も可能です。何かしらその方に合ったサービスがあるはずですので、一人で抱え込まずに遠慮なく相談してくださいね。


今回訪れた「特別養護老人ホーム せせらぎの里」は、近隣に施設名の由来ともなった「成田せせらぎ緑道」が整備されており、「美しい水と緑」をテーマに小川が流れる緑道があります。
植樹された約1,500本もの樹々に囲まれ、自然を感じながらゆったりとした時間を楽しむことができるスポットです。

施設へ入ると、清潔に保たれた廊下の先には植物の名前が付けられた各ユニットのお部屋が分岐しています。
ちなみに1階は柚、梅、千両、万作、2階はオリーブ、チェリー、コスモス、アイリス。和と洋が織り交ざり、まるでユニットごとのカラーを象徴しているようです。また、季節ごとにディスプレイを変えるという「せせらぎ地蔵」は施設のシンボルにもなっており、今回は秋の装いでした。

植物の名前が付いたユニットの案内図(左・中)施設のシンボルせせらぎ地蔵(右)

インタビューに応じていただいた佐藤相談員は、大学時代、福祉の勉強をしていましたが卒業後は接客の仕事に従事されていたとのこと。
しかし、接客業を経験した中で身に着けた接遇は、介護の仕事に生きていると感じる瞬間が多々あるとおっしゃっていました。
そんな介護業に携わるきっかけとなったのは祖父母の介護、看取りの経験したことが影響しているそうです。
介護の仕事をする中でつらいとき、大変なとき、自分がなぜこの仕事に就いたのかという当初の想いに立ち返って自身に問いかけるようにしている、と語ってくださり、介護の仕事に対してまっすぐな志を持っていらっしゃることがひしひしと伝わってきました。

佐藤相談員、素敵なお話をありがとうございました!

この記事は、2021年11月11日に更新されました。

特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム せせらぎの里

運営会社:社会福祉法人 東松島福祉会

住所:宮城県富谷市成田1丁目5番地7

HP:https://hm-hukushikai.or.jp/free/seseragi_no_sato

特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム せせらぎの里

運営会社:社会福祉法人 東松島福祉会

住所:宮城県富谷市成田1丁目5番地7

HP:https://hm-hukushikai.or.jp/free/seseragi_no_sato

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